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Open Knowledge Format(OKF)と iknow

Open Knowledge Format(OKF)と iknow

出典:

OKF は LLM Wiki パターンを ポータブルで相互運用可能なオープン仕様 として形式化した標準です。2026-06-30 時点の最新は v0.1(Draft) で、後続バージョンはまだ出ていません(詳細は「最新状況」節)。

OKF とは

項目 内容
目的 AIエージェント向けの文脈・メタデータ・キュレーション済み知識を、ベンダー中立の形式で表現する
根拠 Andrej Karpathy 氏の LLM Wiki パターンの標準化
構成 ディレクトリ内の Markdown ファイル + YAML frontmatter
必須要件 SDK 不要・ランタイム不要・Git で管理可能

OKF bundle の構造

sales/
├── index.md
├── datasets/
│   ├── index.md
│   └── orders_db.md
├── tables/
│   ├── index.md
│   ├── orders.md
│   └── customers.md
└── metrics/
    ├── index.md
    └── weekly_active_users.md

YAML frontmatter(v0.1)

---
type: BigQuery Table
title: Orders
description: One row per completed customer order.
resource: https://console.cloud.google.com/bigquery?p=acme&d=sales&t=orders
tags: [sales, revenue]
timestamp: 2026-05-28T14:30:00Z
---
フィールド 必須 説明
type concept の種類(唯一の必須フィールド)
title タイトル
description 1 行要約
resource 一次資料への URL
tags カテゴリタグ
timestamp 最終更新日時

設計の3原則

  1. Minimally opinionatedtype 以外はプロデューサーに委ねる
  2. Producer/consumer independence — 書く側と読む側が独立して交換可能
  3. Format, not platform — 特定クラウド・DB・モデルに非依存

最新状況(2026-06-30 時点)

項目 内容
最新バージョン v0.1(Draft) — 2026-06-12 公開以降、新バージョンは未リリース
公式仕様 GitHub GoogleCloudPlatform/knowledge-catalogApache-2.0、1 ページに収まる短い仕様)
参照実装 BigQuery エンリッチメントエージェント/静的 HTML ビジュアライザ/サンプル bundle 3 種
今後 コミュニティのフィードバックを受けて v0.2 を検討中。中央のスキーマレジストリや管理団体は持たない方針

バージョン宣言とポリシー(SPEC §11)

v0.1 仕様で確定した要点(現行ナレッジへの補足)

iknow と OKF の位置づけ

iknow は LLM Wiki 思想(No.10.1) を実装したプラットフォームです。OKF はそのパターンを ファイル交換フォーマット として標準化したものと捉えられます。

flowchart LR
  OKF["OKF bundle(ファイル形式)"] <-->|エクスポート/インポート| IK["iknow(プラットフォーム)"]
  LLM[LLM Wiki 思想] --> OKF
  LLM --> IK

iknow の frontmatter 出力

iknow はナレッジを エクスポート するとき、本文の先頭に YAML frontmatter を付与し、インポート時に読み戻します。OKF 準拠キー(typetitletagsresourcetimestamp)に加え、iknow 独自の norelated_nos(関連ナレッジ復元用)・service_name / service_key(インポート元)を出力します。

type は OKF では concept 種別ですが、iknow では本文形式markdown / json)を表します。項目の一覧は No.1.3 を参照してください。

OKF との対応(準拠・差分)

3表に分かれていた比較を 1 つにまとめます。

OKF 要素 iknow の対応 準拠度
LLM Wiki パターン 編集済みナレッジを蓄積し Ingest / Query / Lint で育てる ✅ 高
Markdown 本文 ナレッジ本文の主形式。人間も AIエージェントも読める ✅ 高
index.md(カタログ) No.0 目次ナレッジが入口(No.12.2) ✅ 高
title frontmatter に出力(タイトル) ✅ 高
tags frontmatter に出力(カテゴリタグ) ✅ 高
timestamp frontmatter に出力(updated_at ✅ 高
resource frontmatter に OKF 準拠キーで出力(インポート元 URL 等) ✅ 中
クロスリファレンス 関連ナレッジ+本文リンクでグラフ化。related_nos で復元 ✅ 中
Producer / consumer 分離 Web UI・MCP・エクスポートで書き手と読み手を分離可能 ✅ 中
Git 管理可能な出力 ZIP / .md エクスポートを Git に置ける ✅ 中
type(必須) frontmatter に出力するが、値は 本文形式markdown / json)。OKF の「concept 種別」とは意味が異なる △ 部分
description 専用フィールドなし。タイトル+冒頭要約で代替 △ 部分
log.md(追記ログ) 専用ファイルなし。変更履歴+ MCP 書込の intent で代替 △ 部分
frontmatter スキーマ OKF キー(type/title/tags/resource/timestamp)+ iknow 拡張(no/related_nos)。完全な OKF スキーマではない △ 部分
bundle(ディレクトリ) アイノウ単位のナレッジ群(アイノウ = 1 bundle 相当) △ 部分
ファイルパス = concept ID 正は数値 ID。エクスポート名は {No}_{タイトル}_{id} のフラット構造(階層 bundle ではない)
テーブル型 JSON iknow 独自(配列の配列)。OKF にはない(frontmatter type: json で識別)
拡張 Markdown(mermaid / chart) iknow 固有のコードブロック。OKF 標準外
Format, not platform iknow はホスト型 SaaS。検索・健診・権限はプラットフォーム機能

iknow から OKF へ近づけるには

Ingest(No.13.1)で外部資料を取り込むとき、OKF 互換を意識するなら:

  1. concept 種別をタグで補う — frontmatter の type は本文形式(markdown/json)なので、OKF の concept 種別はタグで表す(例: BigQuery Table
  2. 冒頭に description 相当の 1 行要約 を書く
  3. 出典 URL を残すresource frontmatter と本文冒頭の両方に
  4. 関連ナレッジと本文リンクを両方張る — OKF consumer も iknow Query も満たす
  5. No.0 目次を常に更新index.md 維持と同じ運用
  6. ZIP エクスポート前に No を振るrelated_nos によるリンク復元のため

まとめ

観点 評価
思想・パターン iknow は LLM Wiki / OKF が目指す「育つナレッジベース」と 高い親和性
ファイル形式 Markdown + frontmatter という大枠は一致。frontmatter は OKF キー+独自拡張(部分互換)
相互運用 階層 bundle・テーブル型 JSON・拡張 Markdown は変換が必要で、そのままの OKF bundle としては読み書きできない
iknow の強み プラットフォーム上の Query(semantic 検索)・Lint(健診)・MCP・権限管理
OKF の強み ベンダー中立・Git ネイティブ・任意ツールでの producer/consumer

iknow でナレッジを育てる運用(Ingest → Query → Lint)は OKF の思想と一致します。将来 OKF へのエクスポート/インポートが強化された場合も、No.0 目次・タグ・関連リンク・1 テーマ 1 ページ の設計を守っておけば移行コストを下げられます。